アニマルホーダーとは?
こんにちは!ドイツ仕込みの動物自然療法士・ティアハイルプラクティカーの野原です。
ここ数日はぽかぽか陽気で、外に出るのが嬉しくなりますね!
さて、皆さんは「アニマルホーダー」という言葉をご存じですか?
簡単に言うと、適切な管理ができないほど多くの動物を飼う人のことです。
アニマルコレクター(集める人)とも言われています。
(この子たちは多頭飼育崩壊現場の子たちではありません^^;)
恐らく前々からこのような方がたくさんいて、多頭飼育崩壊もたくさん起こってきたのでしょうが、メディアに取り上げられるようになったのは近年のことですね。
記憶に新しいのは島根県であった犬の多頭飼育崩壊。
(これ、先月の話です。)
劣悪な繁殖業者が摘発されることはよく耳にしますが、一般家庭でこれほどまでの犬を抱え込んでいたのは相当なことです。
多頭飼育といえば猫の方が多いイメージでした。
というのも、猫は犬に比べて鳴き声や騒音があまり発生しないので、「気づかれることなく室内でどんどん増えちゃいました」なんてことが往々にしてあり得るのです。
お知り合いの方でそのような問題解決に取り組んでいる方々いらっしゃいますが、現場は本当に悲惨なようです。
動物病院に勤めていると、そういった現場からレスキューされた子たちが動物保護団体や個人保護主さんによって連れてこられることがあります。
この間ブリーダー崩壊で大量レスキューされた猫さんたちは、全頭もれなく目がぐじゅぐじゅで、中には失明している子もいました。
適切に管理できていれば多頭飼育自体が悪いとは言えませんが、許容範囲を超えた頭数の飼育は決して推奨できません。
犬さんも猫さんも性格がそれぞれですが、大抵の子はきちんと自分という個体に注目されることを多かれ少なかれ望んでいます。
多頭飼いだとなかなかそれが充分に満たされない。
これは動物保護施設で見てきた子たちの欲求不満とも通ずるところかもしれません。
ところでアニマルホーダーさんはなぜそんなにも動物を"集めて"しまうのか?
これもいろんな事情があるのは理解しますが、やはり動物好きな方がほとんどでしょう。
単なる収集家ではなく、動物の命を救おうと一生懸命保護をした結果、いつの間にか飼いきれない・面倒みきれない数になってしまったというのもよく聞きます。
これはなにも個人だけでなく、動物愛護団体にも共通しています。
「私がこの子を保護しないと、この子は救われない。」
その想いは充分動物愛に溢れるものです。
ただ、保護しておしまいというわけにいかないのが「生命」です。
その子はこれから先も寿命が尽きるまで命を全うせねばなりません。
その生活基盤は清潔であり、飢えや乾きがなく、自由な行動ができる場所でなければなりません(5つの自由参照)。
もしこの記事を読んでいる方でお知り合いにアニマルホーダーさんかも?と思う方がいらっしゃったら、まずは説得でなくその方のお話を聞くとよいと思います。
「どうしてそこまで動物が増えてしまったのか(避妊去勢している?等)」
「正直今の状況に困っているか(困っていると答えたら行政や団体と協力して解決策を提示できる)」
頭ごなしにその方を否定したり説得したりしても状況はなんら変わらないでしょうから。
「その子たちがより良い暮らしをするために何ができるのか?」
を一緒に考える姿勢を示すとよいでしょう。
ただ、そのような話し合いや声掛けは時間と忍耐が必要で大変だということは私も重々承知しています。
なのでまずは動物保護が目的でアニマルホーダー化する方が増えないよう、やはり動物の飼育放棄の蛇口を止めるような啓発、アクションを継続して行うことが重要だと感じます。
ということで、アニマルホーダーという言葉、多頭飼育崩壊という言葉を今回覚えておいて頂けたら嬉しいです!
本日もご訪問頂きありがとうございました!
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