血液検査チェック項目 ~健康診断で全てがわかるわけじゃない!~
こんにちは!ドイツ仕込みの動物自然療法士・ティアハイルプラクティカーの野原です。
「2月ってこんなに暖かかったっけ!?」と思うほどぽかぽか陽気が来たかと思いきや、一転真冬の寒さに戻ったり。
人も動物も気温の急変で体調を崩しやすいですから、天気予報は日々チェックしないとですね。
とはいうものの、着実に春が近づいて参りましたね。
動物病院は一般的に「春」が忙しいそうです。
「そうです」と書いているのは、実は私は動物病院に勤務しているわりにその繁忙期なるものをまだ体験していません。
なぜ春が忙しくなるかというと、
①年度が変わることにより狂犬病予防接種の案内がくること
②フィラリアの予防が始まること(病院によって予防推奨期間はまちまちですが、大抵蚊のいない冬は休薬時期)
③フィラリア感染の有無を血液採取によって判断するにあたり、ついでに健康診断も受けちゃおう!
ということらしいです。
私の沖縄時代は土地柄、年がら年中蚊が存在する(あるいは、存在しうる)のでフィラリア感染の検査が分散していたので、血液検査が春に集中することはありませんでした(あくまで勤務していた病院での体験)。
東京時代は動物自然療法が中心の病院だったため、そもそも一般的な予防接種や検査を希望していらっしゃる患者さんがいませんでした。
なのでこの春はその繁忙期とやらを初めて体験する機会になりそうです・・・。
患者さん側からしても春は暖かくて年度変わって何だか活発的になる時期ですからね、恐らく狂犬病予防接種が関係ない猫さんも何気なく「健康診断してみよっか」となるのかもしれませんね。
ただ、動物病院が本当に激混みするみたいなので、時期をずらせる方はずらした方がその子のため、自分のためになるかもしれません^^;
さてさて、これは動物に限らず人間にも言えるごくごく単純な話ではありますが、あまりご存じでない方々もいらっしゃるようなのでご紹介しておくと、健康診断で全てのことをチェック/把握できるわけではありません。
身体の実際のデータとして例えば血液検査がありますが、各病院で健康診断時にどの項目を検査にかけるかは多少なりとも異なります。
「え?健康診断なんだから全部やってくれてるんじゃないの?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、血液検査ってお高いんですよね~💦
健康診断自体がパッケージ料金になってる場合は「血液検査8項目、15項目」などと注意書きがされていたりするのでチェックしてみてください。
ただ、オーソドックスな検査項目は大体決まっているので健康診断であればその項目を押さえておけばほぼ問題はないでしょう。
これが健康診断でなく体調不良のとき、原因究明のためにはあらゆる疾患を疑わなければならず、ここは獣医師の腕の見せ所と言ってもいいでしょう。
一般的な血液検査だけで異常が見つからないのに明らかに状態が悪い場合は別項目の再検査やホルモン検査なども行うでしょう。
一般的な西洋医学の治療病院であれば、例えば「下痢」で来院した子に関しては問診や触診、便検査などをしてお薬を処方します。
数日間お薬を飲んだにも関わらず症状が改善しない、体調がすこぶる悪い場合はきっと再来院するでしょう。
そのときにまた別の治療法を探さねばならないのですが、2回目3回目の来院でも詳しく検査もせずに別の薬処方だけで終わらせてしまうような病院は、私としては非常に怪しいです。
ここで血液検査や精密検査を行い、身体のどこに異常があるのかを突き止めなくては、正しい治療にはたどり着けないでしょう。
血液検査はしたものの異常が見られない。しょうがないので様子見で。
という病院も「う~ん・・・」です。
要は
血液検査=全部をくまなく調べてくれている
と思うのは間違いで、
動物の原因不明の不調が長引いた場合は、どの項目を調べたのか、他にどんな項目が調べられるのかを獣医さんと相談してみましょう。
逆に心配しすぎて、問題や不調もないのにやたら血液検査をさせるのも控えておきましょう。人間でもそうですが、喜んで採血してもらう動物さんはいないですから・・・。
いかがでしたか?
病気の種類は本当に様々です。
血液の数値には表れない病気だってたくさんありますから、血液検査の結果だけに頼らず、動物さんそのものの様子、コンディションを普段からしっかりと観察しておきましょう!
本日もご訪問頂き、ありがとうございました!
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