インターズー2018(Interzoo2018)振り返り(後編)

こんにちは、ドイツ仕込みの動物自然療法士・ティアハイルプラクティカーの野原です。


本日はドイツニュルンベルクで二年に一回開催されているインターズー(Interzoo)について、前回2018年のものの振り返り(後編)です。

(前編はこちら

(次回開催は本来今年の5月を予定していましたが、来年の6月1日~6月4日に延期となりました。)



後編では、インターズーを通して海外企業と取引をする際の注意点・懸念される点に触れてみようと思います。

今回はペット関連商品を扱っている方向けになってしまいますが、一般の飼い主さんも楽しんで頂けると嬉しいです^^



海外製品の輸入販売となると、まずは何より言語の壁ですね。

このメッセはドイツで行われているためドイツ企業の参加割合は比較的高いです。

と言っても、もちろん彼らも英語を話せるので往々にして英語が共通言語となっています。私はドイツ語よりも英語の方が苦手なんですが、拙い英語でも全員が丁寧に対応してくれました。

ただ、残念ながら中にはこちらが英語を話せるか分からないからと、接客を敬遠する担当者もいないわけではありません。もしくは、ただターゲット先がアジアでないブースの場合は、外見を見るなり全く近寄ってきてくれないところだってありました。

そのような割り切ったビジネスをするかどうかは、それぞれの企業の方針によるかもしれないです。あるいはその人個人の性格だったりもします。

いずれにせよ、気になった商品があれば積極的に話しかけることもインターズーでは大事です。

ちなみに個人的には英語が母国語の人よりもそうでない人との方が会話が成り立ちやすかったです。意思疎通に双方が一生懸命になるため、お互い親近感を感じることさえありました。

ただし、英語が苦手だろうがなんだろうがビジネスとして商談を成り立たせなくてはならないので、契約内容は互いにはっきり理解できていなければなりませんね。


また興味深いことに、様々な国が参加する当メッセを回っていると、商品パッケージやデザインにお国柄が出ているのが分かってきます。

個人的な意見にはなりますが、フランス・イタリアはシンプルでお洒落なものが多いし、オーストラリアやアメリカなどはバリっとはっきりした色が多い気がします。日本含めアジア系は可愛らしい色のポップな柄が多いように思います。

日本に卸すとなると、その商品を売るターゲットによってウケるデザインが違ってくるだろうから、その部分も考慮に入れる必要がありますね。

(ちなみにだだっ広い会場内は一応プレス関係者しか写真撮ってはいけないのですが、皆ばしばし撮ってました。私も撮っちゃいました^^;)



もう一つ、国別の法規制も要チェック事項です。

肉製品や革製品の検疫や、サプリメントの取り扱い等は特に注意しなければなりません。

日本に商品を展開したくとも、検疫理由で日本に進出できない企業も少なくないようです(韓国や近くの国で販売しているのに、日本には進出できていないという業者さん、お話聞いてて多かったです)。


あと大きな足かせとなるのが輸送費です。

ヨーロッパから日本へ商品を輸入するとなると、輸送コストが非常に高くつきます。そこを勘定すると、日本に入った後に高額で販売することとなり売上に繋がらず、うまくいかないこともあります。

他と比べて値段が張ったとしても購入されるよう、その商品の付加価値を高めることが課題となってきますね。


最後に、日本から遠く離れたドイツで開催されるインターズーですが、流石は歴史のある国際メッセ、多大な費用と時間を費やして行くだけのものがそこには詰まっていると私は感じています。

それは何も商品だけではありません。


世界中の人間が同じ目的で集まっているため、新たな見方や価値観に出逢うこともできるのです。

それが良い刺激となり、新しい商品やプロモーションの展開に繋がると、ペットマーケットにまた新たな風をもたらすことになるに違いありません。 


次回インターズーは2021年6月1日~4日の4日間での開催となりました。


新型コロナ感染防止の対策で、どのような開催方法になるのかまだまだ分かりませんが、次なるトレンドが何になってくるのか、そのときどのような商品を世の中が求めているのか。

その答えを是非現地にて探してみたいものです。



ではでは、本日もご訪問、ありがとうございました!