ペットショップから動物を迎える場合

こんにちは!ドイツ仕込みの動物自然療法士・ティアハイルプラクティカーの野原です。


昨日はとってもお久しぶりなお知り合いのドッグトレーナーさんとお話できました。

年月は経てども、お互いまだ動物に関する活動をしていて、いろんなテーマについて話していたらあっという間に3時間過ぎていました!


最近はなにかの巡り合わせと言いますか、そういうフェーズなのか、学生の頃に関わりのあった方々と再会する機会がよくあります。

その方々は今も昔と変わらず動物のために尽力されていて、それがとても嬉しくもあります。


私もこれからも変わらず、動物とそのご家族のために自分ができることから取り組んでいこうと思いました。




さて、前回の続きで、動物をどこから迎えるか?について、今日はペットショップから動物を迎えることに関して書いてみます。



これは十数年前も今も変わらず、動物を迎えるにあたり一番多いパターンではないでしょうか?(もっと昔の場合はペットショップの方が珍しかったでしょうが)


私も幼い頃はペットショップに行くのが大好きでした。


子犬や子猫を見たり小動物を見たり、いろんな動物に会えるので、デパートなんかに行った際は必ずペットショップに立ち寄ってもらうよう催促していました。


ペットショップに対して負のイメージを持つようになったのはいつからなのか?


考えてみましたが、もしかしたら10代後半、高校生あたりからかもしれません。


当時は自分から興味を持ってそのような記事や本を読まない限り、メディアではあまり取り上げられていなかったような印象です。(保護動物に関してはテレビでもちょくちょくやっていましたが、生体販売がどうのこうのはいまだにテレビではやらないですよね。)



では、ペットショップで動物を迎えるメリットとデメリットについて、ざっと考えられるものを以下に挙げてみます。


【メリット】

・いろんな犬種、猫種が一か所に揃っている。

→犬種、猫種について知ることができる。自分の好みの子を探すことができる。


・販売員に犬種、猫種の特徴や個々の性格を聞くことができる。

→ちなみに「飼いやすい」「可愛い」だけをウリにする店員さんも少なくないかもしれないので、「この子は他の子と比べてどういう性格か」等質問して、きちんと答えられる店員さんの方がいいです。


・必要備品がその場でほぼ全て購入できる。

→動物を飼う際にトイレタリーやキャリー、フードなど必要なものが発生するが、それを一度にまとめて購入できる(動物病院の紹介やペット保険の加入アドバイスなども)。


・販売している動物に"品質"保証がついているところも多い。

→期間限定で、もし購入した子が疾患持ちだったら保証しますというペットショップもある。


【デメリット】

・生後母親や兄弟から引き離す時期が大抵早すぎ、それがその子の社会化に大きな影響を与えかねない。

→動物行動学者らの研究により、早すぎる離別は子犬の脳に大きく作用するということが分かっている。性格形成にも影響が出て、ペットショップ内での飼育環境と併せていわゆる"問題行動"に繋がることが多い。


・ブリーダーから動物を迎える場合と重なる点があるが、人気犬種・猫種をより多く販売してより多くの利益を追求するとなると、往々にして繁殖状況に問題が出かねない。

→いわゆる"パピーミル(子犬工場)"状態のブリーダーから生体を仕入れ、遺伝的疾患や飼育環境から寄生虫に感染する等、生体自体の健康が損なわれているケースがある。


・無理なブリーディング、悲惨な犬種・猫種の誕生

→デメリット欄全てに通じるが、人気があるからといってより小さな犬種や変わった猫種を作り、売られていくのが現状。しっかりしているペットショップはもはや何の犬種・猫種か分からないような生体は販売していないので、そこを見極める必要あり。


・ブリーダーからの輸送ルート、ペットオークションのブラックボックス化

→動物の競り市場なるものがあるが、メディアや記事でほぼ取りあげられたことはない。私がどこかで見たショートムービーでは、犬や猫がまるで野菜かのように片手で掲げられ、それに対して競りが行われていた。その子たちは大抵生後1か月少々で母親・兄弟から引き離され、狭い段ボール箱に入れられ、長距離移動でペットショップまで運ばれています(法律改正があるものの、現在は移行措置中)。


※現在移行措置期間のため、生後49日以降でなければ"販売/販売のための引き渡し・展示"をしてはいけないが、令和3年6月1日以降は生後56日以降でなければ販売してはならなくなる(天然記念物と指定されている犬種を直接ブリーダーから購入する場合は49日以降を継続)。


いかがでしょうか?


私がまとめた場合デメリットが多くなりますが、間違いではないと思っているためこのまま掲載しておきます。


何度もお伝えしている通り、ペットショップさんでも「より健康な子をより幸せな家庭に」と努力されているところは大手の中にもあるとは思います。

現場の店員さんも熱心に勉強されて、日々の健康管理をしっかりされている方々もいらっしゃいます。


ですが、今日本で動物保護や福祉活動をしている方々、泣く泣く殺処分を遂行している行政の方々、適正なブリーディングをしているブリーダーさん...etc、たくさんの方とお話して、たくさんのことを勉強して考えてきましたが、やはり今の日本のペットショップ生体販売方法、ブリーダーからの配送ルートは改善されるべきです。


これは私個人の考えではなく、動物の身体的・精神的健康を望む多くの人間の願いです。



ではどうすれば現状を変えることができるのか?


それはペットショップから動物を迎える私たちが、厳しい判断基準/知識を持ち、きちんとした情報開示をペットショップ側へ求めていくことによって成立します。


また、「可哀そうだから」という理由でペットショップから購入するのも、少し立ち止まって考えてみてほしいです。そのお気持ち、その購入にかかったお金、報われますか?

たぶんペットショップ側からしたら、しめしめですよ・・・。

(その子を幸せにすることはできますがね)


「そんなめんどくさいことできない」「可愛いからいいじゃない」


なんて方はそもそも私のブログは読んでらっしゃらないとは思いますが^^;、その安易さが将来的に何に繋がるのか、私には想像できます。

(そう思ってる人はお願いだからせめて動物を飼わないでね)



動物は生き物であり、家族です。


皆さんは、どんな環境で育ったどんな性格の子と一緒に生活したいですか?



本日もご訪問頂き、ありがとうございました!

THP-NoharA

Zusammenleben,Wohlfühlen. 共に生きること、心地よいこと。