知人宅から動物を迎える場合
こんにちは!ドイツ仕込みの動物自然療法士・ティアハイルプラクティカーの野原です。
そろそろパスポートの有効期限が切れるので更新に行かなければなんですが、本当のところあと1回はこのパスポートにドイツ出入国スタンプが押されるはずだったのに・・・(今年5月に訪独予定でした)。
仕方がないことではありますが、こればっかりはどうしようもないですねぇ。
次回訪問する際はきっと泣いて喜ぶくらい、ドイツが恋しい今日この頃です^^;
さて、動物をどこから迎えるか?シリーズ、今日は知人宅から動物を迎えることに関してです。
ペットショップができる前まではこれが動物を迎える主流だったのでしょうね。
私の知人宅で動物が生まれた記憶はないですが、知り合いベースでいまだにちらほら小耳に挟みます。
がっつり動物病院時代は、ときたま自家繁殖した子たちが患者として来てました。
短頭種の自家繁殖で帝王切開、最終的に悲惨な結果に終わった現場も見ました。
あれは本当に悲惨でした・・・。
では、知人宅から動物を迎えるメリットとデメリットについて、ざっと考えられるものを以下に挙げてみます。
【メリット】
・知り合いという信頼感。
→なんといっても、知人という信頼感がある。困ったこと、疑問に思うことはすぐに相談しやすい。
・母親、きょうだいとの交流を維持できる(ブリーダーの一部でも同様)。
→幼齢動物(特に犬)にとって母・きょうだいとの交流は精神的安定・成長に非常に大きな影響を与えるため、迎えた後も継続して交流できる機会があることは大変望ましい。
・大抵「購入」という形ではなく、譲渡という形。
→一般家庭では計画的に子を産ませ譲渡(もしくは販売)するという、ブリーダーまがいの話は珍しく、どちらかというと「予期せず生まれてしまった」から貰い手を探して譲渡するという形が多いと推測できる。その場合は大抵有償でなく無償での引き渡しとなるため、浮いたお金は備品やケア代に回すことができる。
【デメリット】
・断り辛いかも?
→譲渡側がもし「予期せず生まれてしまった」という理由で貰い手探しをしていたとすると、口約束でもらうと言ってたけど「都合が悪くなったのでやっぱりやめた」「好みの犬種・猫種でないのでやっぱりやめた」という理由で簡単に断ることができない。恐らく譲渡側は貰い手が全員決まったことに安堵し、予備の貰い手を探していないかもしれない。
・プロではない自家繁殖の場合、遺伝性疾患が起こる可能性は(優良)ブリーダーよりも高い。
→動物の繁殖に関しては専門性が必要であり、プロではない掛け合わせは危険。後々遺伝性と疑われる疾患を発症しても責任をとれる人間がいない。
いかがでしょうか?
業者からの購入ではない分、安心感や信頼度が高いのがポイントですが、懸念としては「専門知識が低い人による繁殖で、動物に心身の疾患が発生しないかどうか」です。
もちろん長年その動物種を飼育していて知識もある方も中にはいらっしゃるでしょうが、プロがいる世界ですから。
そしてなにより「命」を扱うのですから。
安易に子を産ませて増やすというのは是非控えて頂きたいのが、正直なところです。
「この子の子供を見てみたい」
という気持ち、すごく分かります。
「人間は自由にやるのに動物には子を産む権利すらないのか」
確かにそうです。
ですが、普段私たちが見ているところから少し別の角度に目をやってみてください。
ペットの殺処分数は減ったと言われるものの、今も膨大な数の動物たちが動物愛護センターや動物保護施設、保護動物カフェ、動物保護ボランティアさん宅等で新しいお家を探しています。
また別の機会に触れますが、
「保護されている=その子は幸せ」
という式は全くもって成立しません。
いろんな状態ありますが、例えば動物愛護先進だと言われているドイツの動物保護施設ティアハイムベルリンですら、保護動物たち1頭1頭かまってもらえる時間なんか1日のうちにほんの少ししかないのです。
もう一度繰り返しますが、新しいお家を探している子は本当にたくさんいるのです。
それでも「そんなの自分の子と関係ない」とおっしゃる方がいるかもしれません。
でも、この記事を読んでハッとしてくださった方は是非、ご自身の愛犬さん愛猫さんと同じ動物種の子たちが大勢いて、しかもその子たちは愛に飢えているということを頭に入れておいて頂けたら嬉しいです。
動物は生き物であり、家族です。
皆さんは、どんな環境で育ったどんな性格の子と一緒に生活したいですか?
本日もご訪問頂き、ありがとうございました!
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