動物病院の入院とは

こんにちは!ドイツ仕込みの動物自然療法士・ティアハイルプラクティカーの野原です。


連日の猛暑とクーラー攻めで身体の方がまいってしまいますが、愛犬愛猫さんにとっても辛い時期ですね💦

うちの子も一日中クーラーの部屋にいるため、見た目には現れていないけどなんとなくだるいんじゃないかな~と思いつつ、しかし暑すぎても熱中症になりかねないし。


今の時期はいつも以上に見た目の変化一般症状(食事、飲水量、排泄等)を気を付けて見ていなければなりませんね!




さて本日は動物病院の入院について、現場で見てきた飼い主さんのイメージと私たちの現状とのギャップについて少し書いてみたいと思います。


皆さん、自分の子がもしも動物病院に入院することになったら、どんなイメージをお持ちでしょうか?


人間の入院のようなイメージを持たれている方も少なくないかもしれません。


今からここに書くのは私がかつて勤めていた動物病院、または見学や研修などでお邪魔させて頂いた動物病院のことなので、あくまで一例として読んで頂きたいです。



まず、動物病院の内部規模や面積によって入院室の作りは様々です。


大きな病院だとICU(集中治療ボックス:酸素濃度や湿度の調整可能)が設置されていたりします。

人間と一緒で、要観察・こまめな管理が必要な重篤な子がこのボックスに入ります。

大抵は常に人目がつく処置室に設置されており、管理も頻繁にされます。


小さな病院だとICUがなく、肺水腫などの酸素量の調整が大事な子は大きな病院へ紹介されるか、レンタルできる酸素ボックス等で自宅で看る飼い主さんもいらっしゃいます。


一般的な入院室は、これも病院によりますが、犬用入院室・猫用入院室に分かれているところもあります。


「ところもあります」と書いたのは、小さな一次診療の動物病院では基本的に入院預かりがないため、犬用猫用で分かれていないところもあるからです。


部屋が分かれているか分かれていないか、どちらの方が多いのかはなんとも・・・統計を見たことはありません^^;

大事なのは、もしその点が心配なようであれば入院時にその病院の入院室について尋ねるのが一番ですね!


ただ、犬と猫を分けることで猫のストレスは減るかもしれませんが、そもそも人間と同じで、犬も猫も突然家以外の場所で、しかもほぼ身動きがとれない狭いボックスの中、知らない人々に管理されるのは相当ストレスです。


不安などで四六時中吠えてる子もいます。

吠えてる本人も辛いでしょうが、同室(もちろんボックスは別)でずっと騒音を聞きながら過ごす他の子も辛いでしょうね^^;


猫も同じで、他の猫の匂いがぷんぷんするところで、あまり身動きもできずに過ごすのはストレスです。


ペットショップと同じく、狭い空間内(入院の際は仕方がないですね)でトイレと食事をするのですから、トイレの真横にフードや水がある状態。ストレスだろうなぁ・・・。

(なので現行"普通"に見えるペットショップの生体販売方法がいかに異常な状態か、よく分かりますね。)



ざっと入院部屋について触れましたが、飼い主さんのイメージとの一番のギャップは管理時間です。


これももちろん動物病院によって違いますが、例えば私が最初に勤めていたところは結構大きな病院で、入院室が犬猫分かれていました。

ICUや要観察の入院ボックスは処置室にあり、1~2時間おきには必ず管理&チェックをしていましたが、入院室の子たちは1日大体3回の管理時間を設けていました。


できるだけ誰かが合間合間に見れるよう心掛けてはいましたが、忙しい日なんかはその3回の管理時間を確保することすら厳しいくらいでした。

忙しい病院であるほど1匹にかけられる時間は本当に限られています。



たまに飼い主さんから、「うちでは看れる時間が少ないから、入院で預かってほしい。」という相談を頂くことがありましたが、果たして病院だからといってずっとその子のことを看てられるかというと・・・。でした。

もちろん何かあったときにすぐに医療措置がとれるのは最大の利点ですが。


もしかしたら今夜が山かもしれないという子を、心配だから入院で看てほしいと言われることもありました。


大きな病院だと、夜勤の獣医師・看護士がいたりしますが、夜間ずっとつきっきりで入院動物を看ているわけではありません。

小さな病院だと大抵は夜間は無人です。


ここは本当に判断が難しいところですが、もしも最期かもしれないと悟った場合は、慣れ親しんだお家で、愛する家族と最期のときを過ごす方がその子にとってストレスなく、安心して旅立てるのかもしれません。



動物病院に入院させることは決してデメリットばかりではありません。


ですが、獣医に勧められた場合はきちんと説明を聞き、なぜこの子は入院が必要なのかをしっかり理解したうえで預けるようにしましょう。


そして「病院で入院させておけば万事OK」ということは決してないので、そのところも心得ておきましょう。

もし家で看れる時間と環境であれば、お家の方がその子自身、とても安心するでしょうね^^

(やっぱお家が一番ダヨネー🐾)



いかがでしたか?


動物の入院については、動物看護士として働いてみて初めて気づいたことの一つでした。


入院はときに大事な処置の1つですが、その子にとっては非常に心細いもの。

やはり病気をしないに越したことはないし、日頃からのケアがとても大事ですね!



本日もご訪問頂き、ありがとうございました!

THP-NoharA

Zusammenleben,Wohlfühlen. 共に生きること、心地よいこと。