ティアハイルプラクティカー(THP)とは?

こんにちは、ドイツ仕込みの動物自然療法士・ティアハイルプラクティカーの野原です。


ここ最近は自分自身のやりたいことや大事にしてることを見直してるのですが、これをうまく人に説明するのって難しいですね~!

特に声に出して簡潔に話をまとめるのがうまくないので、今後克服したい課題の一つです。



さてさて、今日は屋号にも入っている「THP」という言葉はなんですか?という質問にお答えします。


こちらTierheilpraktikerというドイツ語の略語になっています。

日本語にすると「ティアハイルプラクティカー」。


いつもブログはじめに書いている通り、日本語では動物自然療法士ということになります。

(ナチュロパシー、ホリスティックセラピストと同義語と私は思っています)


動物自然療法という言葉。

恐らくあまり聞かないのではないでしょうか?


日本語で馴染みがないのはもちろん!

むしろ私がこれを勉強したドイツにすらこの言葉に馴染みのない方は結構いらっしゃいます。



まずドイツには、ハイルプラクティカー(Heilpraktiker)という職業があります。


ウィキペディアですが、日本語での説明が書いてあったので詳しく知りたい方はこちらをどうぞ!

人間対象のハイルプラクティカーはドイツでは国家資格となり、もちろん国家試験に受からなければ免許を貰えません。


その自然療法を動物に応用しているのが、ティア(Tier:動物)ハイルプラクティカーです。


ただしこちらは残念ながら国家資格ではありませんし、必ずここの認定を受けなければならない!という機関もありません(任意の認定団体は存在します)。

なので実際のところ、何も知らない人が自分のことをティアハイルプラクティカーと名乗っても違法ではないため、レベルがピンキリだと言われてるのも事実です。


ドイツでどれだけティアハイルプラクティカーがいるかはしっかりと把握されてないようですが、Verband Artgerechte TierGesundheit e.V.(訳すと「動物種に適した健康協会」という感じ)が予想するに、2014年の時点で2万5千人もの人がティアハイルプラクティカーとして活動しているのではないか、とのことです(ドイツ語版wikipediaより)。


もしそうであったら私の想像を大きく上回ります!


ただ、このお仕事だけで生活していくのはなかなか難しいのも現状で、多くのティアハイルプラクティカーは副業として従事しているようです。

形態としては自分の診療所を構えるか、需要があるときだけ活動する訪問型の活動のどちらかというのが主流です。


また、ティアハイルプラクティカーによって行う治療法が違ってきます。

いろんなことを試す人もいれば、1つの療法を極めるタイプの人もいるようです。


もちろん獣医さんではないので、できることに制限があります。(ここ重要です!)

やっていいことと悪いことは法律で決められていて、私の通っていた専門校でもきちんと法律の授業を設け、その説明がなされました。


ティアハイルプラクティカーに声がかかるときは、患者さん・患畜さんがchronisch(慢性)症状のことが多いと言います。


akut(急性)症状の場合は日本と同じく獣医さんのところに行くのが一般的ですが、


・薬を受け付けない身体

・原因が分からない病気

・何度治しても再発する病気


などの場合、獣医さんもお手上げ状態になることがあると思います。


そういったとき、

「ティアハイルプラクティカーの診療所に行ってみようか!」

という選択肢がドイツではあります。


中にはティアハイルプラクティカーと患者さん(飼い主)との間で信頼関係があり、急性の場合だとしても何か異常があればティアハイルプラクティカーの元に来るという人もいます。

もちろん急性症状でも自然療法で治せるものもあります。



少し話はそれますが、全ての異常を科学の力を借りずに自然療法だけで治すことはできないと、うちの学校では教わりました。

もちろん科学的なお薬などは少ないに超したことはないのですが、ときには必要なこともあります。


科学療法と併せて、その患者さんにとってoptimal(最善)な方法で身体の不調を改善してあげることが大切だと思います✨



動物は人よりずっと静かに、ひっそりと病気と闘っていると感じます。


それに気づいてあげられるのは、いつもその子を見ている飼い主さんだけです。


そしてその子にとっての”optimal(最善)”を尽くしてあげられるのも。


だからこそ、その子のこと、そしてその動物種のこと、しっかりと理解してあげたいものです。




愛する“家族”を守れるのは他でもない、あなたなのですから。




今後、動物自然療法が治療の選択肢の1つと認知され、ティアハイルプラクティカーがその知識と技術を発揮できる未来が日本にも来ることを、私は切に願っています。




本日もご訪問、ありがとうございました!