下痢の末路
こんにちは、ドイツ仕込みの動物自然療法士・ティアハイルプラクティカーの野原です。
7月に入ってなにかとバタバタとあっち行きこっち行きしております。
このように根詰めて動いているときって、身体へのケアを怠ったり身体からのサインを無視しがちになりますよね。
ついつい少々大丈夫だー!とやっていると、いつの間にか免疫力が低下して風邪を引いたりします。
今だったら新型コロナウイルスの心配もぬぐい切れませんし、適度な休息、適度な息抜きをどこか隙間時間でもいいから意識してとっていきましょう!(と自分にも言い聞かせます💦)
さて、ご家族が愛犬愛猫さんの異変に気付く最たるサインに挙げられるのが下痢と嘔吐です。
今回と次回とで、これらの症状が続いていくとどんなことが起こるのか、少しご紹介したいと思います。
今回のテーマは「下痢(Diarrhoe)」。
原因としては、ザっと
・食事に由来するもの(フードの切り替え、アレルギー等)
・消化器の不調(薬や抗生物質、クロストリジウム菌等)
・自己免疫不全の一種(Morbus Crohn)
・腫瘍
・膵臓や肝臓の病気
・感染症
・異物
・ストレスや不安
などが挙げられます。
※Morbus Crohn(モルブス・クローン、クローン病)
免疫システムがなんらかの理由で大腸の回腸や結腸の絨毛を敵とみなしてしまい、攻撃・破壊してしまう自己免疫疾患。結果、潰瘍性大腸炎を招く。
下痢が起こると体内はどうなるかというと、当然ながら水や電解質が失われます。
すると脱水状態に陥ります。
または消化不良を起こし、消化器内での異常時には特に栄養をうまく吸収できなくなります。
すると必要な栄養がうまく吸収できず、痩せていきます。
愛犬愛猫さんがしっかり量を食べるのにもかかわらず痩せていく場合は、必ず信頼できる獣医さんか専門家に相談しましょう!(消化器系以外の病気でもこの症状は起こり得ます)
さてここからが本題。
下痢が続くと何が問題なのかというと、体内のpH値に異常が生じるところです。
私たちの血液のpH値は通常7.42pH程度に保たれています。
この値からはるかに離れると、細胞の新陳代謝ができなくなってしまいます。
この調整には肺と腎臓、そして膵臓・腸が大きく関わってくるのですが、簡単に言うとアルカリ性を保つのに大事なBicarbonat(重炭酸塩)が下痢が続くせいでずっと失われていく状態になります。
すると、バランスをとっていた酸性維持のためのProton(水素・プロトン)の比率が多くなり、血液が酸性化するのです。
これにより、ひどい場合Acidosis(酸性血症・アシドーシス)が発生してしまうのです。
皆さんご存知のように、なんでも「酸化」することはよくない結果を招きます。
身体は酸化を防ぐため、肺から二酸化炭素を排出しようと努めますが、それでもなお改善できない場合には命の危険を伴います。
もちろん下痢が発生して適切に対処をすればこのような最悪な結果には至りませんが、
下痢をあなどることなかれ。
という意味合いで今回は紹介してみました。
では次回は嘔吐について説明していきますね!
本日もご訪問頂き、ありがとうございました!
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